ストップは全部で7つある。それぞれに「名前」が記されているのだが、左から2番目のストップはセルロイドの円盤が脱落しておりなんと書いてあったのか不明。
真ん中のストップは、脱落して紛失したあとに手書きで「むにゃむにゃ」と記されていたが、いろいろ調べてみて「Vox Humana」であることがわかったが、真ん中は「Forte」じゃないのかと思う。ストップも以前の修繕の時に適当にはめ込まれたのだろうか? 同じ型の完動品を一度どこかで見せていただきたい。
ストップの「つまみ」部分が脱落して紛失せずに全部そろっていたことは大変よかった。しかし、写真のように再接着して強度を増す必要がある。これまたクランプだけしか持ち合わせていないので、写真のように割り箸を使って非常に複雑な締め込み方をしている。
使用されていたフェルト布を全部新品に張り替えたため、厚みが変わり、それで鍵盤関係の組み込みは非常に繊細な作業になった。普通に組み込んだら、常時鍵盤が押された状態になってしまったのだ。
スペーサーを入れて組み込んだら、今度はストップ関係の再調整が必要となる。ストップを押し込んでも空気路を遮断できずにリードが発音したりしてしまう。
リードはリードで、アタック音が出ないリードも多数あり、調整しないまま弾いていると結構イライラしてしまう。鍵盤を押してもスッと音が出ないからだ。リードの調整はそれなりに時間がかかりそうだけど、それを済ませれば音量も出るだろうし、音響板を通して様々な音色が楽しめるに違いない。
そんなこんなで、だいたいの仮組み込みも終盤に入り、最初の段階が終了する。楽器としては、リードの調整をすれば、問題なく使える状態だ。「外観の修復」と「各個部品の修復」にどれだけ労力をつぎ込むかが今後の問題だ。
いい音ですよね。
こんな細部まで見たのは初めてなのでおもしろいです♪
こういう仕組み等を考えて、最初に作った人ってすごいですよね〜。
オルガンの音には癒しの響きがあります。共鳴する箱があるから音が響くのです。「響」という漢字から言えば「故郷(ふるさと)」の「音」なのです。
オルガンの仕組みという点では「パイプオルガン」の方が早くに作られたのでしょうけど、チェンバロやピアノのように弦を「はじいたり」「たたいたり」する鍵盤楽器から「笛を鳴らす」、または「リードを鳴らす」、といった管楽器と組み合わせたオルガンの発明は素晴らしい。
更に、空気を吸い込んでリードを鳴らすといった仕組みのリードオルガンは、負圧の発生によって部品相互の緊密を増し空気漏れを防げるという利点もある。また、内側に吸い込んだ空気でリードを鳴らして、その音を外側に響かせるという点、それは自らを(負)にすることで、「音(命)」を獲得し、自身の「器」を用いて「豊かさ」を吐き出しているのだと言えるでしょう。